朝からなぜかいらいら。ラジオ体操をサボろうとする英佑を怒鳴って泣かしてしまう。
そのまんまの気分で出勤すれば、そんな時に限って取引先からかかって来るトラブルがらみの電話で続けざまに怒りモード。
「いつからそんな口をきくようになった?」とか後から考えればVシネマみたいな台詞を連発してて自己嫌悪だ、、。
あぁ、意固地になって人脈を自ら狭めてしまう。俺、だんだん親父に似てくるなあ。
ばあちゃんは絶対怒るけど、気が短いのは祖母の実家の家系だと言われている。

ばあちゃんの弟たちはもうほとんど亡くなったけど、ひとりは金沢の新竪町で小料理屋をやっていた。
金沢なのに、店の名前はなぜか「なにわ」
小学校の頃はよく遊びに行っていて、子供心になにわって大阪のことやろ?と思っていた。
昔は背中に絵の描いてある人がよく出入りしていたというその店へ行っては、
見かけによらず手先の器用だったおじさんに木で刀を作ってもらっていた。それもいわゆる「ドス」型なんだけど(笑)

大学入学が決まったある日、一応挨拶へ行った。結構可愛がってもらってたから。
「おい、ひでこ。ちょっと上へ来んかいや」と呼ばれて手渡されたのが、木じゃなくて本物(ものほん)!
「東京行くんなら持っていきまっし」だって。本当か嘘かは知らないが、斎藤道三の脇差とか言ってた。
もちろんすぐにお袋に見つかって「なんでこんなもの子供に持たせんの!」と即没収されたけど(笑)
今でも多分実家のどこかに保管してると思うんだけど、そんな一族の血が私にも少しは流れているっていう他愛ない話。
結局血の話までして何を言いたいのかと言えば、今日喧嘩した(あるいは一方的に)3人の方への言い訳なわけで、
本当はすごく後悔していて謝りたいという事でした。みんな、理不尽なことばかり言ってごめんなさい、、。反省します、、。

こんな素直に反省の気持ちになったのは、さっき見たウィルスミスの「幸せのちから」のせいかもしれない。
これは実話をベースにした映画なんだけど、どん底で奥さんにも逃げられ5歳の息子とホームレス生活にまで
なってしまった男が、自分の力で人生を取り戻すという話。
実際にウィルスミスの息子が出ていて、演技と実生活が入り混じったような気にさせる演出なんだ。
一番心に沁みたエピソード。教会に並んで今晩のベッドを確保するために仕事終わりでバスに急ぐウィルスミス親子。
手を引っ張られて一生懸命走る子供が、手にしていたキャプテンアメリカの人形を落としてしまう。
ウィルスミスは気づくんだけど余裕もないし「そんなのは放っておけ!」となんとかバスに乗る。泣き叫ぶ息子。
ふと窓を見ると人形が見えて、切なくなるウィルスミス。パパにもっと力があれば、悲しませずに済んだのに、、。分かるなあ。

そうなんだよなあ。後で気づくんだ。ラジオ体操くらいの事で朝っぱらから子供を泣かす事もないし、たいした事でもないのに
悪気はない相手に文句ばかり言う必要もまったく無いのだ。主人公が念願の入社内定を言い渡された場面。ああいう素直な
一生懸命な魂を私はどこかに置いてきてしまったんだろうか?いや、そんな事はないです。
暗くてじめじめした南口に抜ける地下道を、一人でとぼとぼ歩いて通った当時の気持ちを思い出したから。

サッカーも選挙ももう胸いっぱい、って感じなので特に今回はコメントしません。